私は良い子になるために生まれてきたんじゃない。

期待されるのも、がっかりされるのも。

やっぱり無理だったかと言われるのも、

だからお前なんかにできるはずなかっただろ?父さんの言ったとおりじゃないか。

 

頼むから変なことしないでくれよ。

俺の出世の邪魔になることは絶対するな。

人間なんてみんな屑ばっかなんだ。

と言ったのは父。

 

ここは貴女の家じゃなくて、お父さんとお母さんの家なの。

いつだったかそう言ったのは母。

 

心配してくれて、愛されて育ててもらった。

多分。

弟妹より「気にかけてもらえなかった」り「両親の一番」じゃないことだけは分かった。

母は弟が、父は妹を優先して手をかけた。

 

被害妄想だとわかっているけれど、「私は大事じゃない」「居なくなっても困らない」「3人同時に事故や災害に巻き込まれたとき一番はじめには助けてもらえない」のだろうと自尊心や自己肯定感を卸がねでするような気持ちで生きてきた。

 

言葉には力があって、時に人を縛る。

 

誰かのための「良い子」になるために生まれてきたんじゃない。

でも、期待に沿えない自分をこんなに嫌いになりたくはなかった。